大阿闍梨的睡眠の教え

代表のつぶやき
日本人は睡眠の優先順位は低いと言われますが、睡眠欲は食欲性欲と並ぶ三大欲求の1つです。
「寝ている時間がもったいない」という人もいれば
「できるならずっと寝ていたい」という人もいます。
人それぞれの価値観ですから、寝たくないなら寝なかったら良いとは思います。
そういう価値観の人に真っ向勝負で寝かせようという気はありません。
寝る間も惜しんで努力して何かを達成させようとしている人が、
頭が働かずに結果も出せずに困っているのであれば、効率よく良質な睡眠をとる技術をお伝えしたいとは思います。
なんてことを普段から考えているのですが、先日、千日回峰行を満行された大阿闍梨様と、
今まさに千日回峰行の途中の行者様とお話する機会がありました。
千日回峰行のことは詳しく書きませんが、簡単にいうと千日間行う修行のことで、
睡眠時間も短い中で一日約30kmの山道を歩きつづけます。
途中で辞めることができず、辞める=短刀で自害する掟がある極めて過酷な行です。
これを満行された方と途中の方に、睡眠の優先順位や重要さをどのように捉えておられるかを質問してみました。
すると、
まさかのお二人とも睡眠時間は短くても良いというお考えを持っておられました。
正直驚きましたが、詳しく聞くと納得。
人間は欲の分だけエネルギーを消費する。
煩悩を捨て、一つのことに集中して生きていれば、必要な睡眠時間も短くなるのだと。
もちろん、毎日規則正しい生活を送られているし、精進料理を食されているので心身ともに整っていると言えるわけで、
一般人ではなかなか真似が出来るものではありませんね。
結果、
欲まみれの私たちは睡眠をきちんととらないといけない生き物であると自覚させられました。