科学的に証明されている効果的な仮眠方法「CRP」。
CRPとは、Controlled Recovery Periodの略で「計画的にとる短めの仮眠」を意味しています。
今回はCRPの質を高めるためにこだわるべきポイントをご紹介していきます。
目次
トップアスリートも実践している「CRP」
1日のなかでCRPを計画的にとることは、パフォーマンス向上に大きな影響を及ぼします。
実際、様々なアスリートがCRPを活用しています。
例えば、アメリカのプロバスケットボールNBAではケビン・デュラントやポール・ジョージ、ステフィン・カリーのようなスーパースター選手がCRPを活用して集中力を保っています。
サッカーのクリスティアーノ・ロナウド選手なども睡眠を重要視している選手として有名です。
また、日本のプロ野球でも読売ジャイアンツは2022年、ホームである東京ドームの中にリラックスルームを作りました。
ナイター試合に合わせて選手たちは仮眠をとってコンディションを整えています。
同じようにJリーグでは仮眠をとるための部屋を作っているチームも多くあります。
そのように有名アスリートたちも活用するCRPですが、ただ単に寝ればいいわけではありません。
今回は、そんな効果的なCRPの設計方法を詳しく紹介していきます。
CRPの効果を最大限まで高める6つのコツ
まずは、おさらいです。
CRPには3つの基本ルールがあります。
以下の通りです。
1)毎日のCRPをとる時間をある程度決める
2)CRPの時間は20分程度にとどめる
3)寝る際に必ず頭をもたれさせる
ただし、この3つ以外にも以下の要素も心がけてもらうことで、より効果的なCRPがとれます。
◆リクライニングは130~150度にする
寝心地のいい布団の中で、完全に横になって寝るのではなく、ある程度は上体を起こして眠るのがいいです。
なぜ横にならないかというと、CRPで狙っているのは、「ノンレム睡眠2」の領域だからです。
つまり、ノンレム3(深い睡眠)まで入ってしまってはいけません。
ある程度身体を起こした状態で眠ることで、浅い睡眠の段階で起きやすく、そのあともすぐに動きやすい状態を保つことができます。
あくまでも仮眠なので、ぐっすり眠るのとは分けて考えないといけません。
一つ注意して頂きたいのが、車の中で仮眠をとる場合です。
確かに車で寝るときはシートを倒すことで130~150度の体勢にはなりますが、首に隙間ができやすく、首の筋肉の緊張に繋がってしまい、夜の睡眠に影響が出てしまう可能性があります。
車で仮眠をとる際は、首枕などを活用するようにしてください。
◆なるべく暗く、静かな場所で仮眠をとる
リラックスすることが大前提なので、明るい場所やうるさい場所は避けましょう。
とはいえ、オフィスなどで静かな場所を確保することはなかなか難しいですよね。
その場合は、アイマスクや耳栓を活用してみましょう。
オフィスやチームで仮眠をとる場合は、全員が協力しあって静かにするか、一緒の時間に仮眠をとるなどの取り組むのが理想だと思います。
◆CRP前にカフェインを摂取する
カフェインは「眠気覚まし」というイメージがあるので、逆効果だと感じるかもしれません。
実際、カフェインには神経興奮作用があるので、うまく活用してパフォーマンスに繋げるアスリートもいます。
しかし、実はカフェインの効果は摂取後20~30分してから出てきます。
そして、CRPで寝る目安も約20分です。
つまり、CRPが終わる頃にカフェインの効果が働きだし、よりスッキリ起きられるわけです。
また、その後の約2~3時間程度はカフェインの効果が高い状態を持続するため、CRPの効果と相まってハイパフォーマンスを発揮することができます。
まとめ
以上、CRPの効果的な方法をまとめると、
1 毎日CRPをとる時間をある程度決める
2 20分程度にとどめる
3 必ず頭をもたれさせる
4 リクライニングは130~150度
5 なるべく暗く、静かな場所で
6 CRP前にカフェインを摂取する
この6つになります。
もちろん、すべてやらないといけないわけではありません。
できることから実践してみて、自分の勝ちパターンを掴みましょう!