近年は、仕事の合間に短めの仮眠をとることの有効性が知られるようになり、仮眠時間を設ける会社も増えてきています。
しかし、実際には仮眠時間を設けることが難しい仕事だったり環境だったりすることもあると思います。
そんな方にオススメしたいのがMCRPです。
世界中から注目される休息方法「MCRP」とは?
MCRPとは、「Micro Controlled Recovery Period」の略で、要するにCRPのマイクロ版ということになります。
CRPは20分程度にするというポイントがありましたが、MCRPは「2分」です。
「2分で眠れるのか?」
と感じる人もいると思いますが、MCRPは”眠りません”。
2分間、ただ目を閉じながら呼吸を整えて、意識を”無”にするだけです。
これは、マインドフルネスのテクニックの一種で、「2分間瞑想」とも呼ばれます。
瞑想の効果はバカにできません。
様々な研究結果によって、血圧の降下や不安感、抑うつ感、不眠の改善が期待できることが示唆されています。
1979年にマサチューセッツ大学でストレスマネジメントプログラム「MBSR(マインドフルネス・ストレス低減法)」が開発されたことに始まり、2007年にはGoogle社が、マインドフルネスの概念を大きく取り入れたリーダーシッププログラム「SIY(サーチ・インサイド・ユアセルフ)」を開発するなど、様々な分野で活用されている有効なテクニックです。
正しい瞑想のとり方の3ステップ
では、そんなMCRPを、一日の中でどのようなタイミングでどのようにして行うと効果的なのか。
詳しく紹介していきましょう。
瞑想のやり方は、以下の3つのステップで行います。
①静かで明るくない環境をつくり、座った状態で目を閉じる
②鼻から大きく吸って、口からゆっくりながく吐く
③吸っている息、吐いている息に意識を全集中させる
MCRPは、これを2分間繰り返します。
ポイントは、呼吸に意識を全集中させて、頭の中で何も考えない状態を作ることです。
睡眠は、一日で取得した情報を処理して脳の疲労を回復させる活動です。
その情報量が多ければ多いほど、夜の睡眠の質と時間が重要になります。
いい睡眠をとるポイントは、「脳を疲れさせすぎない」ことです。
脳が処理をする情報の約8~9割は視覚情報だと言われています。
実際、今、10秒ほど目を閉じてみてください。
「言われてみれば目を閉じることって少ないな」と感じる人は多いのではないでしょうか。
「CRP=仮眠」をとることも有効ですが、MCRPのように、眠らなくても目を閉じて脳に情報を入れることを止める時間をつくるだけでも、脳にかかる負担を軽減させることができます。
いつMCRPを行えばいいのか?
では、いつMCRPを行うといいのでしょうか?
推奨されているのは、「90分に一度のMCRPを挟む」ことです。
そこまでは難しいという方は、お昼に1回、夕方に1回やってみてください。
視野が広がったり、集中力が高まったりすることを体感できると思います。
ただ、このMCRPは毎日絶対にやらなくてはいけないわけではありません。
むしろ、毎日のノルマのように感じてしまうと、今度はプレッシャーに感じて逆効果になってしまいます。
睡眠の質を下げる最大の要因は「心配事」です。
「CRPをやらなくちゃ」
「今日はMCRPができなかった」などと、考える必要はなく、まずは自身のペースで始めてみて、自分にあったやり方を探ってみてください。
まとめ
90分に一度、または昼と夕方に1回ずつのMCRPを計画し、脳疲労の軽減を図りましょう!
手順は、
①静かで明るくない環境をつくり、座った状態で目を閉じる
②鼻から大きく吸って、口からゆっくりながく吐く
③吸っている息、吐いている息に意識を全集中させる
MCRPは、これを2分間繰り返します。
今日から出来ますので、ぜひ試してみてください。