起床後90分間のモーニングルーティンはその日のハイパフォーマンスを設計し、就寝前90分間のナイトルーティンはハイリカバリーを設計します。
快眠によって回復を最大化させるための夜のルーティンについてお伝えします。
目次
寝る前の行動をルーティン化することで脳に暗示をかける
眠る前の90分間の行動をルーティン化することで「このあと睡眠に入るんだ」と脳が記憶してくれることによって、ルーティンワークを始めるだけで副交感神経優位(リラックスモード)に切り替わりやすくなり、スムーズな入眠かつ深い睡眠に入りやすくなります。
「夜=寝室=睡眠」と、脳に覚えさせることが大切なのです。
この逆が、「夜=寝室=スマホ」というルーティンになってしまい、なかなかスムーズに入眠できない状態です。
思い当たる人も多いのではないでしょうか?
人の脳というのは、場所と行動と感情をセットで記憶します。
布団に入ったときにスマホを見て何か情報を脳に入れることが習慣化してしまうと、なかなか抜け出せなくなってしまいます。
睡眠は脳を休ませるための時間です。
直前に脳に情報を入れてしまうのはなるべく避けてください。
仮にスマホを見るにしても、せめて布団に座った状態で見ること。
寝ると決めて横になったら触らないようにしていくと、3~4日もすれば、横になったときに急に眠気が深くなるのを感じられるようになると思います。
オススメ快眠ルーティンの4ステップ
ハイリカバリーを得るためには、もちろんそれだけでは不十分です。
寝る前90分のオススメルーティンがありますので、紹介していきます。
1)寝る前から逆算して「90分前」にはお風呂から出る
入浴は言わずと知れた快眠法の代表格です。
入浴がもたらす効果は意外と奥が深いので、また改めてお話させて頂きますが、簡単にポイントをまとめると
◆40℃程度のぬるま湯に15分程度浸かる
◆シャワーの場合は最後に手足に重点的にお湯をあてる
ここから睡眠に向けてのスイッチが入りだします。
お風呂上りにすぐに布団に入るのではなく、90分程度あけることがポイントです。
2)胸郭・背中周りを重点的にストレッチ
脚や腰などの大きい筋肉のストレッチも大切ですが、「呼吸」に関わる部位のストレッチがより重要です。
具体的には、胸郭・背中周りを重点的にできるといいでしょう。
深い睡眠がとれるかどうかと「深い呼吸ができるかどうか」は比例します。
現代人は呼吸が浅い人が増えています。
体幹をひねる、体側を伸ばす、肩甲骨をまわすなどをすることで、大きく息を吸いやすくなるので、ぜひ意識してみてください。
3)アロマなど、好きな香りを嗅ぐ!
アロマも言わずと知れた快眠法の一つですが、「好きな香り」というところがポイントです。
脳は正直ですので、身体にいいとは言っても、嫌いな香りではリラックスできません。
アロマディフューザーを用意するのも面倒だと感じる人も多いと思いますが、アロマミストを活用すると手軽で便利です。
私のクライアントも男性が多く、自宅にアロマディフューザーがない人がほとんどですが、アロマミストなら寝る前にパジャマの襟回りや枕元に1プッシュするだけで、自分の周りだけ好きな香りにすることができます。
簡単だし効果も実感できると人気です。
有名なのはラベンダーですが、気に入ったものであれば何でも構いませんので、ぜひお試しください。
4)布団に入って「呼吸瞑想」をする
睡眠医療の現場でも推奨されているのが「寝る前の腹式呼吸」です。
副交感神経優位に切り替えてくれる有効な手段して患者様にも伝えられています。
そして、呼吸瞑想とは「腹式呼吸×瞑想」のことです。
腹式呼吸は一般的に言われているやり方で大丈夫。
鼻から息を吸って、少し止めて、口からゆっくり吐ききるというものです。
そこに瞑想を加えます。
吸っている息、吐いている息に意識を全集中させます。
余計なことは一切考えません。
いかに無になるか。
雑念が出てきても、すぐに呼吸に意識を向けます。
それを2~5分程度繰り返します。
なるべく脳を無の状態にできたら、そのまま睡眠状態に入っていきます。
まとめ
睡眠とは脳を休ませるための活動です。
いかに脳に負担をかけずに睡眠状態に入れるかが、快眠にも繋がる重要なポイントなんです。
実は、スリープコーチングしているアスリートでも、これを習得するのには苦労します。
今日や明日の練習内容、プレーイメージなど、様々な映像が脳の中で流れ出すので、無になるのは難しいと言います。
しかし、できるようになってからは、「呼吸瞑想をやると一気に眠たくなる」と言って継続してくれています。
まとめますと、
1)寝る前から逆算して90分前にはお風呂からあがる
2)ストレッチで呼吸をしやすい体にする
3)アロマなど、好きな香りを嗅ぐ
4)布団に入って呼吸瞑想をする
アロマは準備が必要ですが、それ以外はお金がかからず、時間を確保するだけでできます。
「それが難しいんだ」という声が聞こえてきそうですが、その時間を確保することが、明日から日中のパフォーマンスを上げる第一歩です。
ぜひお試しください。